犬山心理相談室はカウンセリング専門機関です(臨床心理士登録番号160号)

　　　　　　「自律訓練法の凄さ、再認識」

　最近、何年も家族に向けていた怒りが生活にまで支障が出てしまいどうにもならない方のケースの相談を受けました、緊張と怒りでかなり憔悴していたので、自律訓練法と暗示をスマートフォンに録音し自宅で練習してもらいました。劇的に怒りが減りイライラ感も減ったそうです。
　また、ある方は緊張性偏頭痛が長年ありましたが自律訓練法で気にならなくなるレベルまでになったそうです。
　精神病レベルの方も3年間自律訓練法を練習した結果(医師の許可済)、無理な方向に思考が行かなくなり仕事も心も安定し薬物療法も最低量になったそうです。
　一様にマインドフルネスより効果があるのに自律訓練法は知られていないと利用者様から言われます。恐らく自律訓練法は標準練習でも12段階あり習得するにも時間がかかるため敬遠されるのかもしれません。
　自律訓練法は心が疲れきり大脳皮質ばかりが活発になり大脳の下にある健康を維持する旧皮質が圧迫を受けないようにする技法です。
　人は悩みが深くなると、最初に呼吸が浅くなり睡眠に支障が出て、食欲もなくなります。ですから、元気を回復させるには旧皮質を開放させ大脳をクールダウンさせる必要かあります。自律訓練法は、見事にワンポイントでそれをこなしてくれます。
　自律訓練法の最初の練習は手足の重さと温かさ、それから心臓、呼吸、お腹の練習と旧皮質を開放するために行います。そして、最後に「額が涼しい」です、大脳のクールダウンそのものです。旧皮質が活発化し大脳がクールダウンすると悩みにくくなります。
　先ほど挙げた、怒りで頭が一杯、偏頭痛、歪んだ思考などには大変効果があると思います。皆さまも自律訓練法を習得して心身ともに元気になってはいかがでしょうか。