大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

方言理解に役立つ国語学の法則一覧

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国語学、方言学についても自然科学に同じくいくつか法則というものが見出されているようです。ネット情報は散逸していますので、順次ここに紹介してみます。専門書の記事も出典を明記してご紹介しましょう。
係り結びの法則・・つまりは、現代語飛騨方言においても日本語に同じく文章は終止形で終わる。
グレシャムの法則 Gresham's Law トマス・グレシャム、1560年・・悪貨は良貨を駆逐する、という経済学の法則を言語学にあてはめて使用されるようです。悪い言い回し、卑属な言い回しがひとたび学級に流行するや、生徒達は先生が教科書を用いて教える良い言葉を使わなくなる。
敬意逓減の法則・・ことばの丁寧さの度合いが下がり、乱暴に感じられる事 例 きさま
最小語条件 人は生来1モーラ語を禁止するという言語学仮説
ジップの法則 George Kingsley Zipf(1902-1950), American linguist・・よく使う言葉は短く、あまり使わない言葉は長い、という法則。これだけパーソナルコンピュータが普及すると誰もそのようには言わなくパソコンの略語を使用するようになる。
上代特殊仮名遣・・国語学者橋本進吉の論文「上代の文献に存する特殊の仮名遣と当時の語法」に由来する発見。
濁音共存忌避の法則・・大阪大学文学部大学院講義のサイトがヒットし、同頁にあったキーワードです。佐七にはなんとなく意味がわかりますが、講義内容が不明でした。若しかして飛騨方言に於いてはあてはまらない法則ではないでしょうか。
短音長呼 西日本に多く、例えば歯をハーと伸ばす事。長音短呼の逆
頭音法則
日本語アクセントの変化の法則 金田一春彦先生説。
パウルの比例式 a:b=c:x 「赤」の形容詞は「赤い」、ならば「ピンク」の形容詞は「ピンクい」、等、既知の知識から未知の言葉を類推する事。
マーフィーの法則 ・・ユーモラスでしかもペーソスに富む経験則の総称。例えば飛騨方言では、勝たにゃ負けてまうぞ(=勝たないと負けてしまう)、等。実は勝たなかったばかりに負けてしまった佐七。笑わんといて。
マイナス3の法則 井上史雄、日本語ウォッチング、岩波新書、2005年10刷。 気になる口調、の章、pp182-186、 関西方言はいざ知らず、東京式アクセントにおいては人は聞きなれない言葉や無意味な音連続の表記を 発声しようと思う時に、 三拍以上の品詞である場合は末語三拍のアクセントが▼○○ になりやすい。
メラビアンの法則 7-38-55のルール(7%-38%-55% Rule)Albert Mehrabian、1939・・ずばり、人は見た目が90%という事です。このような題材の書が実は2007年にベストセラーになっています。題名をみただけで書いてある事が想像できますので、実は佐七は読んでいません。さて皆様、話し相手に好印象を持ってもらうためには、会話の内容はさておき、まずは身だしなみに気をつけましょう。
ライマンの法則 Benjamin Smith Lyman ・・明治時代に日本に招聘された米国の地質学者が日本語の連濁について英語で出版したのです。別項ライマンの法則をどうぞ。

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