大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 題して佐七のブログ 

食の方言・漬物編

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飛騨方言の食の方言といっても限られますが、 朴歯味噌しな漬けけいちゃんぶえんとっぺ飛騨牛などを紹介しました。 故郷に残しておきたい食材 によりますと、 野菜で一種、果物で一種、
# わしみかぶら
偏形球で、地上部が紫色のかぶ。自家用だけに栽培 ■食べたい料理:漬物は塩加減により正月用から四季用に漬け分ける。塩漬け・麹漬け・ひね漬け(夏用として長期保存をできるように唐辛子を入れた漬物) ■調査地: 岐阜県 郡上市(旧高鷲村) ■調査団体:岐阜県農林水産局園芸特産振興室

# 南飛騨富士柿(みなみひだふじがき)
300〜350グラムもの大果で、熟柿にし、甘味料や菓子にも ■食べたい料理:干し柿 ■調査地: 岐阜県 下呂市 ■調査団体:岐阜県農林水産局園芸特産振興室
の二つが紹介されていました。 飛騨センター研究科記事 によりますと、長漬け、丸漬け、切漬け、とあり。形を言うのでしょうか。 また丹生川町の八賀蕪、荘川村の鷲見蕪(上記)、神岡町の船津蕪、の名前があります。 しな漬け、ひね漬け(古漬け)のの説明もあり。 古米をひね米といいます。宮村では夏まわし、というとか。

にたくもじ、は有名な飛騨俚言ですが、 同キーワードでの発信は全て飛騨でした。 これは、古くなった漬物を捨てるのはもったいないと言う事で ぐつぐつ煮て食べる料理です。 実は小生宅ではこの料理は作らず、 うーむ、食べた覚えがありません。 先ほどお袋に電話した所、村では家それぞれであると、 当たり前の返事でした。やはり、漬物は凛として冷たいものに 限るというのが佐七家の食卓のようで。 さて、にたくもじの語源ですが何でしょうね。 くもじ、という言葉を広辞苑で引きますと 古語・女房詞で、くもじ(=茎の事)、の記載があります。 漬けた菜、つまり漬物という事で素直に考えると 煮た漬物という事でこれが語源と言う事になるのでしょうね。 でも煮た茎では意味不明です。 また形動タリ活用は江戸時代まで続いていたので、 それを言うなら、煮たるくもじ、です。 どうも語源として確かに響くものがありません。 いわんや、たくもじ、をや。

面白くないから少しひねりましょう。 思うに、煮たくもあらじ、あるは、煮たくも良し、煮たくもせじ、 という文章がつまってできた言葉でしょうか。 爪楊枝と同じアクセントです。 アクセント論から考察しますとドンピシャリの語源説です。 しゃみしゃっきり。

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